いつもの光景
こんにちは 2代目お坊っちゃん社長の田澤です。
イタリア、ギリシャ、スペインなどいわゆる南欧の
長期金利が上がっています。
またか・・という気もしますが、
一緒に見ていきましょう。
3倍の金利上昇
イタリア、ギリシャ、スペインは2022年1月は
0%~1%台の長期金利でしたが、9月になると、
4%台前後をうろつく場面も出てきました。
大事なのはなぜ、この動きになるのかということです。
長期金利が上がるとうことは、国債を刷っても、
買い手がつかないため、金利を高く付けるから買ってよ、
ということです。
南欧諸国が発行する国債に信認がないという現れです。
EUとの絡みで更に複雑
南欧はインフレが起きており、イタリアでも直近は8%台
という高いインフレ率になっています。
ただ、ドイツなどの財務基盤の強い国はインフレ率は8%台
と高いものの、長期金利は1%台と低く抑えられています。
ユーロ圏はここが難しいのです。
ドイツはインフレ率を抑えたいから金利を上げたい
⇒なのでドイツ国債の買い入れをやめたい
南欧は高インフレ率は横に置き、金利を下げたい
⇒なので国債の買い入れを増やしたい
⇒金利が下がればインフレも落ち着く(だろう)
という構造になるのです。
欧州中央銀行(ECB)は、各国で事情が違うので、
大変なかじ取りをしないといけません。
しかも、ユーロがEUで単一なので、各国の状況に
応じた市場原理からくる為替作用が働かないのです。
EUは複雑な仕組みを作ったものだと思います。
日本も1ドル=145円を超える記録的な
円安水準になってきました。
すぐには南欧みたいにはなりませんが、気を付けて
世界の状況をみておくことが大事ですね。
情報には敏感になっておきましょう。