ロシアのガス供給が絞られる
こんにちは 2代目お坊っちゃん社長の田澤です。
最近の日経記事に、ロシアウクライナ戦争の余波で
ロシアのガス供給が絞られ、石炭の火力発電需要が
増加したとありました。
一体どうなっているのでしょうか?
正体は中国の電力事情
正体は中国です。ロシアは関係ありません。
ここが「裏読み」のポイントです。
中国は世界一のエネルギー消費大国です。
2018年のデータ
一次エネルギー消費量(億トン)
1位中国・・・32.7
2位アメリカ・・・23.0
3位インド・・・8.1
5位日本・・・4.5
アメリカよりエネルギー消費が大きいのです。
石炭発電が異常に多い
しかも中国は石炭に大きく依存しています。
2017年のJETROデータですが
エネルギ―構成
石炭・・・60.4%
石油・・・18.3%
天然ガス・・・7.0%
ということで、石炭比率が異常に高いのです。
しかも、2021年に石炭発電が過去最高値
を更新しています。
ロシアの影響は少ない
メディアではロシアの天然ガスの供給不足で
世界的に石炭の需要が増えているとの論調
ですが、実は分解してみると、
エネルギー消費量が格段に大きい中国で、
石炭発電が2021年に過去最高値に
なっただけです。
ゼロコロナが2021年はうまくいって
いたので、中国内景気が良かったのです。
しかも、そもそも論、中国は天然ガスを
発電に殆ど使ってないので、ロシアの
天然ガス供給減の影響はほぼゼロです。
(むしろ中国は経済制裁に加わってないので、
買おうと思えば安く天然ガスを仕入れること
も可能です。供給増もできるポジションです)
メディアには惑わされないようにしましょう。
日本の対応は?
日本も火力発電の国として、世界からは
バッシングを受けますが、中国のCO2排出量
と比較すれば可愛いものです。
世界的な視点で見ると、日本は原子力を
慌てて再稼働する必要性は薄いのです。
石炭や石油発電で時間を稼ぎながら、
再生可能エネルギーの効率を上げていく
ことがとても大事です。
高性能蓄電池ができればゲームチェンジ
が起こります。
ガスがない!と騒ぎ立てるのは仕方ないと
思いますが、落ち着いて世界をみましょうね。
さぁ!知恵を絞りましょう!