信用創造が見えた
米銀ファースト・リパブリック・バンク(FRC)の
破綻で、気になるところがありました。
JPモルガンの買収条件です。
銀行経営の根幹になる部分ですので、一緒に
見ていきましょう。
JPモルガン買収条件
日経新聞によると、「JPモルガンはFRCの預金
920億ドル(約12兆6500億円)と、融資債権
1730億ドル、有価証券300億ドルを引き受け、
対価として106億ドルをFDICに支払う。」と
されています。
106億ドルの支払いで、920億ドルが手に入る
とはキャッシュフロー上はうらやましいです。
あくまで預金で返さないといけないですけど。
信用創造が見えた
預金⇒920億ドル
融資債権⇒1730億ドル
おかしくありませんか?
我々は、学校で、
「銀行は預金を集めて、融資に回す」
と習いました。
これが本当のようなウソなのです。
ウソを教えるな、と思いますが(汗
銀行は預金の何倍も融資ができるのです。
しかも利子を付けて融資します。
なので、空気から利子を得るという特別な
存在なのです。
融資すると預金として法人の通帳に残高が
記帳されるだけなのです。
銀行はラッキーですね。
しかし!!!!
銀行への信用不安が発生すると逆回転します。
融資した架空の預金の引き出しが起こるのです。
元々、空っぽのお金を引き出されてしまうので、
ひとたまりもありません。
これが、信用創造の負の部分です。
銀行は殿様商売と揶揄されますが、リスクも
あるということを覚えておきましょう。
商売人は皆、リスクと隣り合わせなのです。
いち早い金融正常化を望みます。