人民元外貨準備5年で4倍
こんにちは 2代目お坊っちゃん社長の田澤です。
日経の記事に人民元外貨準備が5年で4倍と
記してありました。
世界の外貨準備に占める元の割合は、2.79%
と小さいものの、人民元は着実に浸透しています。
この動きは、何を意味しているのでしょうか?
中南米諸国が元保有を拡大
中南米特に、ブラジルが元の外貨準備を加速
させています。次はメキシコです。
これは単純に、中国との貿易が増えているため、
元も保有しておきたいということですね。
中南米と米国は決定的な不仲ではないので、
ドルを減らして元を買うとうことではない
と思います。
当の中国の状況は
中国は外貨準備高では、世界一です。
しかし、その内訳を見せようとしません。
中国国家外貨管理局が2018年に外貨などの
データを初めて明らかにしました。
ドルの比率が下がっていると、懸命の
アピールをしていました。
裏を返せば、2018年以前はドル比率
が高すぎて、米国に手の内を見せたく
なかったと推測できます。
今はドル比率は半分程度といったところ
でしょうか?
ドル依存を減らさないと、今回の戦争で
ロシアのSWIFT規制のようなことになると、
ドルがロックされ、輸入品の支払いが
事実上できなくなるからです。
ロシアとの比較
一方でロシアは、外貨準備高を詳細に発表して
おり、2021年6月時点で、
ユーロ 32%
金 22%
ドル 16%
人民元 13%
と、ドルを少なくしています。
もしもの戦争の時のために準備してきたと
推測されます。
中国はすぐに戦争はない
ロシアと中国の外貨準備高を比較しても、
中国がすぐに台湾に侵攻する等は困難なことが、
伺えます。
ドル保有が多すぎ、輸出入でのドル決済額も
大きく、経済制裁をされると大打撃だからです。
メディアは日本防衛、核シェアリング等を叫んで
いますが、隣国の状況を多面的にみて、
世界観を養っておきましょう。