企業物価指数0.0%
こんにちは 2代目お坊っちゃん社長の田澤です。
12月の企業物価指数0.0%になりました。
23年の1月~2月は10%を超えていたので、
隔世の感があります。
一体今後はどうなっていくのでしょうか?
値上げの理由が変わる
23年は日本らしく、『外圧』からインフレが起こりました。
円安と原油高が大きなインフレの理由です。
仕入れコストが上がるから、消費者への提供価格が上がります。
企業の値上げの言い訳が出来て都合が良かったのです。
デフレが蔓延していた日本は、一気にインフレ体質に変化
しました。
これをコストプッシュ型のインフレと言います。
私はデフレを脱出できたという点で、良かったと思っています。
分岐点にきた
経済学的には、この後が天国か地獄かの分かれ目になります。
物価が上がっても、賃金が上がらない(景気が上向かない)
この状態をスタグフレーションと言います。
この病にかかるとかなり厄介なことになります。
価格が上がっても、需要が追い付かない現象です。
良いシナリオは、賃金が上がって、価格が上がっても
需要が継続する状態です。
これが日銀が目指している緩やかなインフレです。
CPI(消費者物価指数)約2%の目標はコレを指します。
日銀は慎重姿勢
企業物価指数0%ということは、企業が価格転嫁を止めて
しまう選択を取ることができてしまうことも意味します。
消費者としては、値上げが止まったと一瞬喜びますが、
次は値下げを望むことになります。
この値下げを期待する連鎖が平成時代のデフレなのです。
『値下げがオトク』を日本中でやった結果がデフレなのです。
日銀が金融緩和を続けているのは、またこのデフレに戻る
ことを恐れているからなのです。
日本の個人部門には2000兆円といわれる資産があるため、
需要は極端には落ちず、スタグフレーションになる可能性は
低いです。
緩やかなインフレを作り上げる土壌は、今ならあります。
我々経営者は、賃上げを通じて、賃上げの原資としての
値上げを受け入れてもらう努力をするときなのです。
頑張るしかないですね!!