円安は過去は良い事だった
こんにちは 2代目お坊っちゃん社長の田澤です。
最近のメディアを見ると、『良い円安』『悪い円安』
があるようです。
ちょっと私の見解もいれて論じていきます。
昔は円が安すぎ、輸出競争力を持ち過ぎて、
対日貿易赤字に苦しむ米国が円高を仕掛けてきました。
円高対策として、当時の公定歩合が2.5%まで下がり、
カネ余り現象が起きました。
急激な円高により米国債などに投資した資金に為替差損が起きると、
結果、行き場を失ったマネーが国内に流れ込み株高、
更に土地に向かい、土地バブルが起きて弾けたというのが
簡単なストーリーです。
円安になれば輸出企業が儲かり株価が上がるのが鉄板でした。
現代はそう簡単ではない
現代は円安=株高といえば、そうではないです。
平成に入ると小泉内閣下で慢性的な円高が続きました。
製造業は地産地消をグローバルに展開して、為替リスクを
低減してきました。
現地法人で工場を運営するように変化しました。
すると皮肉なことに、円安になると、海外現地法人の工場が
日本から購入する部品が高額になり、業績が悪化するという
事態になります。
そもそも円安になると、原油やレアメタルをはじめとする
資源が値上がり貿易赤字要因になります。
当然、株安の原因となります。
円安=輸出で万々歳=株高という構図は崩れているのです。
今後の展望は?
1ドルいくらまで円安が進行するかは、経済の専門家でも
意見が分かれています。
でも、1ドル=200円はないと断言はできます。
中小企業の経営者としては、円安による材料高に警戒し、
価格転嫁をできるようサービス価値を高めることが重要です。
日銀は量的緩和を続けると断言しているので、
金利の大幅上昇は当面なさそうです。
従って、借入も引き続きやっても大丈夫です。
大事なのは安値で大量販売は難しくなるということです。
100円寿司でも150円皿、300円皿が当たり前にあります。
大企業は既に気づいて、対策を取っています。
我々中小企業も、『値上げできない』と思考停止するのではなく、
得意な技術で新商品を開発して、全く違う市場に展開する等の
経営上の工夫をして、『価格決定力』を持つことが必須です。
他人から決められた価格でやる商売は、今すぐ見切りをつけ、
少しずつ比率を減らしていきましょう。
私が推進しているDXは『価格決定力獲得』という文脈で
使うことなのです。
ちょっと長くなりそうなので、この後の話は次回以降で
論じていきたいです。
今が、変化の時!!!
経営は何と楽しいのでしょう!