2代目お坊ちゃん社長ブログ

日本国債の空売りが止まったワケとは

logo

日本国債の空売り終了

こんにちは 2代目お坊っちゃん社長の田澤です。

海外勢による日本国債の空売りが止まったようです

日銀もホッと一息といったところでしょう

一体何が起こっているのでしょうか?

空売りとは

普通は『買って』そして値上がりしたら『売る』

これが基本の取引の考え方です。

でも、下げ相場の場合は、買ってから売るだけでは

誰もマーケットに参加してくれません。

皆、損をしてしまうからです。

損をする人もいれば、得をする人もいて良いのでは?

という発想が、『空売り』です。

先に、『売って』おき、価格が値下がりしたら

『買う』のです。

すると、安く買って高く売ったことになるので、

儲かることになります。

国債の空売り

海外勢のファンドは、日銀の金融緩和政策は、

必ず限界が来て、金利が上がる(国債価格は下がる)

と、確信して、空売りをしかけてきました。

その額2023年1月から3月上旬まで5兆円の

長期国債の空売りをしていました。

売りが売りを呼ぶ構図です。日銀は長期国債を

買いまくって、下支えしました。

海外勢は、この下支えがいずれ機能しなくなり、

日銀の『買い』が弱まると読んでいました。

米国の異変

ここで意外なことが起きました。

米国のシリコンバレー銀行の破綻です。

FRBの急激な利上げにより、債券価格が暴落

して、銀行への痛みが、顕在化しました。

私はここで市場心理が変わったと見ています。

急激な米国の利上げはなく、日本は金利差を

気にすることなく、低金利政策をしやすくなった

ということです。

空売り制限で万事休す

さらに、日銀は空売りのための国債貸出を

制限するいう作戦に出ました。

空売りのための国債を日銀が貸し出すの

ですから、胴元は強いですね。

貸し出しを制限したら、今度は貸出料という

奇妙な金利が登場し、その金利が一時期は

年利10%程度まで上昇したようです。

これでは海外勢はリターンを望めず、『空売り』

の勢いは削がれてしまいました。

こうなると、一気に皆、国債を買い戻ししたがります。

万事休すです。

ちょっと長くなりましたが、トレンドがまた変わった

ということです。

短期金利は当面マイナスで張り付くことでしょう。

変動金利での資金調達は少し安心できる環境になった

ということです。

でも、油断せず、金融市場をチェックしていきましょう。

PAGE TOP